物流会社のサービスページSEO|荷主が判断できるページの作り方

物流会社・倉庫会社のWebサイトで、サービスページは新規荷主獲得の受け皿になるページです。検索結果、広告、営業メール、展示会、紹介など、さまざまな経路で会社を知った荷主が、サービスページを確認し、自社の物流をこの会社に相談できるか判断することがあります。

このとき、企業姿勢やスローガンだけでは、自社の案件に対応できるかを判断できません。自社の商材を扱えるのか、必要な温度帯があるのか、拠点は使える場所か、出荷ロットや締め時間は合うのか、システムを連携できるのか、という適合の判断材料です。

サービスページSEOは、SEO用の文章量を増やす作業ではありません。検索で見つかり、対応可否を判断でき、比較検討でき、問い合わせへ進めるという流れを作ることです。

この記事では、サービスページに何をどう書くかに絞って整理します。どの検索テーマをどのURLで受けるかというサイト全体の設計は「物流会社のSEOキーワード・サイト構造設計」、トップページやナビゲーション、フォームを含めたサイト全体の改善は「物流会社のホームページ改善」で扱っています。

目次

物流会社のサービスページSEOとは何か

サービスページには、次の役割があります。

  1. 検索需要を受ける:荷主が委託先を探す検索(サービス、商材、地域、条件)の受け皿になる
  2. 対応可否を判断してもらう:自社の案件を扱えるかどうかを、荷主が読んで判断できる
  3. 他ページへ渡す:拠点、商材、事例、FAQなど、次に確認したい情報へつなぐ
  4. 問い合わせへ進んでもらう:何を相談できるかが分かる導線を用意する

SEOの話になると1だけが議論されがちですが、1だけを満たしても、2の判断材料がなければ問い合わせにはつながりにくくなります。逆に2〜4が整っていても、検索結果で十分な接点を持てなければ、SEO経由で新しい荷主に見つけてもらう機会は限られます。

順位を上げれば問い合わせが増える、という関係にはありません。検索順位や検索結果での見え方は、SEO経由の接点を得るための要素の一つです。一方、ページ上の判断材料は、その接点から比較・問い合わせへ進めるかに関わります。サービスページでは、この両方を分けて確認します。

最初に決めるのは「このページで誰の、どんな案件を受けるか」

サービスページを作る前に決めるのは、ページ構成でも見出しでもありません。そのページで受ける案件の種類です。

「物流サービス」という1枚のページは、荷主から見ると誰向けなのか分かりません。一方、次のような単位であれば、荷主は自分の案件と照らして読めます。

  • EC発送代行
  • 冷凍・冷蔵の食品保管
  • 化粧品の流通加工
  • 小ロット出荷対応
  • 3PL(一括受託)

ただし、サービス名を細かく分ければよいわけではありません。分けたページに書ける中身がなければ、名称だけが違う似たページが増えます。

ページを作る/分ける前に、次を確認します。

  • 検索テーマ:荷主側がその表現で探しているか
  • 自社の受託範囲:実際に受けている、または受けたい案件か
  • 既存ページ:すでに同じ内容を説明しているページがないか
  • 検索結果:その検索で、事業者のサービスページが並んでいるか、比較サイトやポータル、情報記事が占めているか

検索結果に比較サイトやポータルばかりが並ぶ検索テーマでは、サービスページ単体で受けきれない場合があります。その場合も、広告や営業からの着地ページとしてサービスページを整える意味は残ります。

どの検索テーマをどのURLで受けるかの整理手順は、で扱っています。

自社で確認すること:現在のサービスページを一覧にし、それぞれ「どんな案件を受けるページか」を1行で書けるか確かめてください。書けないページは、役割が決まっていない可能性があります。

荷主がサービスページで判断する情報

荷主が委託可否を判断するために見る情報には、たとえば次のものがあります。すべてを載せる必要はなく、そのサービスで判断に必要なものを選びます。

対応業務

入荷、検品、保管、ピッキング、梱包、流通加工、出荷、配送、返品処理、在庫管理など。

「流通加工に対応」だけでは範囲が分かりません。ラベル貼付、値札付け、検品、検針、セット組、アソート、ギフト包装、のし対応、販促物の同梱、シュリンク包装、再生作業など、実際に提供している作業を示します。

対応商材

食品、冷凍食品、化粧品、アパレル、医療機器、日用品、機械部品など。

商材名を並べるだけでなく、その商材に対してどんな保管・作業・管理ができるかまで書くと判断材料になります。逆に、対応実績のない商材を検索需要だけを理由に列挙することは避けます。問い合わせが来ても受けられず、断る対応が増えます。

温度帯

常温、定温、冷蔵、冷凍。食品・化粧品・医薬品関連では、温度帯が最初の足切り条件になることがあります。

物量・ロット

小ロット、ケース単位、パレット単位、SKU数、月間出荷件数、繁忙期の波動など。

受託の下限・上限を公開できない場合もあります。その場合は「小ロットからの相談も可能」「パレット単位の保管が中心」など、方向性が分かる書き方が候補になります。

流通加工

ラベル、値札、セット組、ギフト、検品、検針、包装など。作業スペースや対応人員の考え方も判断材料になります。

拠点・設備

所在地、主要ICからの距離、倉庫面積、保管能力、温度帯、天井高、床荷重、ラック、バース、作業スペース、セキュリティ設備など。

システム

WMS、OMS、API連携、CSV連携、ECカート・モールとの連携、基幹システム連携、在庫情報の閲覧方法、出荷指示の受け渡し方法など。

システム名を書くだけでは、荷主は連携できるか判断できません。どの方式で、何を受け渡せるかまで書きます。

配送

対応地域、宅配便、路線便、チャーター、BtoB店舗配送、BtoC出荷、出荷締め時間、リードタイムなど。

実績

商材、委託前の課題、対応内容、運用方法、規模感、どう変わったか。実名を公開できない場合でも匿名化して紹介できます。

料金・見積

固定料金を公開できなくても、料金を構成する項目(保管料の算定方法、入出庫料、作業料、配送料など)と、見積に必要な情報を説明できます。

問い合わせ・導入の流れ

相談、ヒアリング、倉庫見学・現地確認、見積、運用設計、システム設定・連携、在庫移管、稼働開始など。ただし、これを固定の工程として断定はしません。案件によって順序も期間も変わります。

サービスによって「情報の重心」は変わる

すべてのサービスページに同じテンプレートを当てると、荷主が最初に確認したい情報が埋もれます。判断の重心はサービスによって変わります。

サービスページ特に重心が置かれる情報なぜそこが重心になるか
冷凍・冷蔵の食品保管温度帯と区画、温度管理・記録の方法、賞味期限・ロット管理、冷凍設備、入出庫条件、拠点温度帯と品質管理の条件が合わなければ、他の条件を見る前に検討外になりやすいため
EC発送代行出荷締め時間、当日出荷の可否、小ロット対応、WMS・OMS、カート/モール連携、返品処理、ギフト・同梱、波動対応荷主側の受注業務と直結し、日次の運用条件が合うかどうかが判断を左右するため
化粧品の流通加工具体的な作業内容、検品・検針、ラベル・表示対応、セット組、作業スペースと人員体制、実績、該当する場合の許認可・管理体制作業の精度と表示関連の対応可否が問われやすく、設備よりも作業体制の説明が必要になるため
3PL(一括受託)受託範囲の境界、拠点構成、システム、既存物流からの移管の進め方、体制どこからどこまでを任せられるかが不明確だと、社内の検討を進めにくいため

この表は固定の対応表ではありません。同じ「EC発送代行」でも、アパレルと食品では重心が変わります。判断の順序は、そのサービスで最初に確認される条件は何かを営業に確認して決めます。

自社で確認すること:各サービスページについて、営業担当者に「この案件で最初に確認される条件は何か」を挙げてもらい、重要な条件がページの前半で分かるかを確認します。

抽象的なページを、判断できるページへ書き換える

書き方の違いを示すための記入イメージです。以下は架空の例であり、実際には自社の事実だけを書いてください。

改善前

物流に関するあらゆる業務をワンストップで対応します。高品質で柔軟な物流サービスをご提供します。

この文章からは、どの商材を扱えるのか、どこに倉庫があるのか、どんな作業を任せられるのか、自社の案件が対象なのかが分かりません。荷主は判断できないため、他社と比較するための材料も得られません。

改善後

千葉県○○市の常温・冷蔵倉庫で、食品の入荷・保管・検品・ラベル貼付・出荷まで対応しています。賞味期限とロットの管理に対応し、BtoBの店舗向け配送とEC出荷の双方をご相談いただけます。

改善後の文章は、書いている量が増えたわけではありません。変わったのは、抽象語を荷主が確認したい条件へ置き換えた点です。

  • 「あらゆる業務」→ 入荷・保管・検品・ラベル貼付・出荷
  • 「ワンストップ」→ どこからどこまでを受けるか
  • 「高品質」→ 賞味期限・ロット管理
  • 地域・温度帯・商材・出荷形態を明記

こうした具体化に必要な情報は、新しく作るだけでなく、営業資料、倉庫案内、提案書、現場で使っている説明資料など、社内の既存情報から見つけられる場合があります。まず既存資料を確認し、不足する情報を営業・現場へ確認します。

自社で確認すること:サービスページの冒頭を読み、商材・地域・温度帯・受託範囲など、そのサービスで重要な条件が分かるかを確認してください。ゼロであれば、書き換えの優先度は高くなります。

「強み」を抽象語で終わらせない

「柔軟」「高品質」「ワンストップ」といった表現自体が悪いわけではありません。問題は、その言葉だけで終わり、根拠が書かれていないことです。言葉は残したまま、具体的な内容を添えます。

抽象語添える内容の候補
柔軟に対応繁忙期の増員体制、土曜出荷、小ロット対応、多品種の管理、特殊梱包、急な出荷依頼への対応範囲
ワンストップ入荷 → 保管 → 流通加工 → 出荷 → 配送 → 返品処理のうち、どこからどこまでを受けるか
高品質出荷検品の方法、ダブルチェックの有無、WMSでの在庫管理、温度記録、誤出荷への対応手順、社内で見ている品質指標
豊富な実績扱ってきた商材、規模感、対応してきた課題の型
最新設備具体的な設備名、温度帯、ラック形式、作業スペース、導入しているシステム

ここで重要なのは、実際に行っていない運用を書かないことです。サイトに書いた内容と商談で説明する内容が食い違うと、その後の信頼に影響します。書けることが少ない場合は、書ける範囲に絞ります。

自社で確認すること:サービスページに出てくる「柔軟」「高品質」「ワンストップ」を数え、それぞれの直後に具体的な内容が書かれているかを確認してください。

対応できない条件も判断材料になる

サービスページは、できることだけを書くページではありません。

たとえば、危険物は不可、冷凍は取り扱いなし、BtoCの個口出荷は対象外、一定規模以下は対象外、対応エリアは関東のみ、といった条件を事前に確認できれば、荷主が問い合わせ前に対応可否を判断しやすくなります。自社側でも、対応外の問い合わせを減らす材料になる場合があります。

ただし、すべてのNG条件を公開すべきということではありません。営業上、条件によっては相談に応じられる場合や、公開すると誤解を招く場合もあります。

判断としては、次のように分けます。

  • 繰り返し断っている条件:事前に分かる形で書く候補
  • 案件によって相談可能な条件:「ご相談ください」の形で残す候補
  • 公開すると誤解される条件:ページには書かず、問い合わせ後の確認とする

自社で確認すること:直近で断った問い合わせの理由を並べ、繰り返し出ている理由から順に、サイト上で事前に判断できる情報を出せないか検討してください。

どこまで具体的な数値を書くか

物流サービスでは、数値が判断材料になります。

判断材料になりやすい数値の例:

  • 倉庫面積、保管能力
  • 温度帯の設定範囲
  • バース数
  • 出荷締め時間
  • 稼働日(土日祝の扱い)
  • 配送リードタイム
  • 対応可能な出荷件数の目安

一方で、出しにくい数値もあります。

  • 空き坪のように常に変動するもの
  • 契約条件や物量によって変わる料金
  • 特定荷主の情報につながるもの
  • 社内で公開範囲が決まっていないもの

数値を無理に出す必要はありません。公開できる事実と、条件によって変わるものを分け、後者は「条件により異なります」と書いたうえで、見積時に必要な情報を示す形にします。

数値を書かないこと自体が問題なのではなく、条件が一切分からないことが問題です。

許認可・認証の扱い

物流では、サービスによって関係する許認可・認証があります。

  • 倉庫業の登録
  • 貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業に関する登録・許可
  • 食品関連の営業許可や衛生管理体制
  • 化粧品・医薬品関連の業許可(該当する事業を行う場合)
  • 危険物の取り扱いに関する資格・設備
  • ISOなどのマネジメントシステム認証

これらは、荷主側が委託先を選ぶ際の確認項目になることがあります。ただし、掲載すれば検索評価が上がるという関係ではありません。掲載する理由は、その商材を委託する荷主が、確認したい項目だからです。

各制度の詳細な解説をサービスページで行う必要はありません。該当するサービスで、荷主の判断に必要なものを、事実として記載します。

該当しないものを載せる、あるいは範囲を広く見せる書き方は避けます。

写真・図・事例の使い方

サービスページでは、文章だけで設備や作業を伝えきれないことがあります。

掲載候補:

  • 倉庫外観、庫内、ラック、バース
  • 冷凍・冷蔵設備
  • 作業スペース、流通加工の工程
  • 梱包の実物
  • WMSの画面(表示できる範囲で)

写真を増やせば検索評価が上がるという関係ではありません。目的は、荷主が設備と作業を理解しやすくすることです。素材写真だけでは、自社の実際の設備や作業体制を確認する材料にはなりにくいため、公開可能であれば実際の倉庫・設備・作業写真も候補になります。

事例についても、「多数の実績があります」では判断できません。可能な範囲で、次を示します。

  • 商材と業種
  • 委託前の課題
  • 物量帯・規模感
  • 対応した内容
  • どう変わったか

守秘義務との関係で、企業名、担当者名、具体的な数値、特定につながる情報は出せない場合があります。その場合も、商材と課題の型だけで判断材料になります。匿名化した事例の扱い方は「物流会社のSEO支援事例」の考え方が参考になります。

FAQは営業で実際に出る質問から作る

FAQは、検索キーワードを置く場所ではありません。営業や問い合わせで実際に確認される内容を書く場所です。

物流会社でよく出る質問の例:

  • 小ロットでも対応できますか
  • 冷凍・冷蔵の保管はできますか
  • 使っているECカートと連携できますか
  • 短期間だけの利用はできますか
  • 繁忙期だけ物量を増やせますか
  • 返品処理は依頼できますか
  • 土日祝の出荷はできますか
  • 見積のために何を伝えればよいですか
  • 稼働開始までどのくらいかかりますか

本数を決めてから埋める作り方は取りません。実際に出ている質問を集め、そのうちページ本文で説明しきれていないものをFAQに置きます。本文で説明済みの内容をFAQで繰り返すと、ページが長くなるだけになります。

自社で確認すること:営業担当者と問い合わせ対応者に、直近でよく聞かれた質問を挙げてもらってください。そのうちサイトに書かれていないものが、FAQの候補です。

サービスページと拠点ページの役割を分ける

サービスページと拠点ページは、書く内容が一部重なります。完全に分離するのではなく、どちらが主役かを決めます。

サービスページ拠点ページ
主役何を提供するか(受託範囲、作業、条件、システム)どこで、どんな設備で対応するか
EC物流サービス、冷凍食品保管、流通加工埼玉物流センター、千葉○○倉庫
重なる情報対応拠点の一覧・概要その拠点で提供しているサービス

「EC物流サービス」のページで、全拠点の設備仕様を詳細に書くと、サービスの説明が埋もれます。逆に「埼玉物流センター」のページで、EC物流の一般的な説明を長く書くと、拠点の情報が後ろへ下がります。

判断としては、サービスページには対応拠点の概要と拠点ページへのリンク、拠点ページにはその拠点で受けられるサービスとサービスページへのリンクを置きます。

地域・拠点ページの設計は「物流会社の地域SEO・拠点ページSEO」で扱っています。

サービスページと情報記事の役割を分ける

同じテーマでも、検索の目的によって受けるページの種類が変わります。

検索テーマ主な目的の推定候補となるページ
EC物流委託先・提供内容を探すサービスページ
EC物流とは意味・範囲を知る情報記事
冷凍倉庫 選び方比較の判断材料を知る情報記事
発送代行 小ロット条件が合う委託先を探すサービスページ(条件の明記)、または条件別ページ
3PLとは意味・範囲を知る情報記事(3PLとは:)

ただし、検索語だけで決めません。物流領域では、用語系の検索でも比較サイトや事業者のサービスページが並ぶことがあります。実際の検索結果を確認してから、受けるページの種類を判断します。

情報記事の企画・制作は「物流会社のコンテンツSEO」で扱っています。サービスページ側で意識するのは、記事から来た荷主が、自社の対応可否を確認できる状態になっているかです。

内部リンクは「次に何を確認するか」で決める

サービスページからのリンク先候補:

  • 対応している拠点のページ
  • 商材別のページ
  • 導入事例
  • FAQ
  • 関連する情報記事
  • 問い合わせ・相談ページ

リンクの数を増やすことが目的ではありません。荷主がそのページを読んだあと、次に確認したくなるものへつなぎます。たとえば冷凍食品保管のページでは、冷凍設備がある拠点の情報が次の確認候補になります。ページの内容と関係の薄いリンクを一律に並べるのではなく、読者が次に確認する情報からリンク先を選びます。

アンカーテキストは「こちら」だけにせず、リンク先の内容が分かる表現にします。

内部リンクをサイト構造全体としてどう設計するかはで扱っています。

CTA・問い合わせ導線

サービスページのCTAは「お問い合わせ」だけである必要はありません。何を相談できるかが分かる表現の候補:

  • 物流委託について相談する
  • 自社商材の対応可否を確認する
  • 見積について相談する
  • 倉庫を見学する
  • 倉庫の空き状況を確認する
  • 事例を見る

ただし、CTAを多く置けばよいわけではありません。選択肢が増えると、どれを押すべきか判断しにくくなります。

判断の目安は、そのページを見ている荷主の検討段階です。委託先を比較している段階のページであれば「対応可否の確認」「見積の相談」が候補になり、情報を集めている段階に近いページであれば「資料を見る」「事例を見る」が候補になります。

フォームの項目や問い合わせ導線全体の設計は「物流会社のホームページ改善」で扱っています。

SEO要素は最後に確認する

ページの中身が決まったあとで、次を確認します。

  • title
  • H1
  • 見出し構成
  • meta description
  • URL
  • 内部リンク
  • 重複ページの有無、canonical
  • index状況
  • 更新日
  • 構造化データ(該当する場合)

titleは「物流サービス|○○会社」よりも、そのページが受ける検索テーマと自社のサービスが分かる形が候補になります。ただし、キーワードを詰め込む書き方は取りません。

titleとH1を完全に一致させるべき、といった固定ルールも置きません。titleは検索結果で見える文言、H1はページを開いた読者が最初に読む文言であり、それぞれ適した表現が異なる場合があります。

これらの要素は必要ですが、の中心ではありません。中身が抽象的なままタグだけを整えても、荷主の判断材料は増えません。

既存サービスページをどう改善するか

既存ページがある場合、「順位が低いからリライトする」という判断は取りません。状態によって、やるべきことが変わります。

状態見立て先に確認すること取りうる対応
A:検索結果に出ていて、問い合わせも自社案件に合っている現状が機能しているどの検索テーマから来ているか不用意な全面改稿は避け、情報の追加・更新にとどめる
B:表示はあるが、問い合わせの対象がずれる受ける検索テーマと、書いてある条件が合っていない可能性流入している検索語、ページに書かれている対応条件対応条件の記載を追加、受ける検索テーマを見直す
C:検索流入はあるが問い合わせに進まない判断材料か導線の不足商材・温度帯・条件・拠点の記載、CTAの位置と文言、フォームの項目判断材料の追加、導線の見直し
D:同じサービスの似たページが複数ある役割の重複どのページが評価されているか、内容の差主担当URLを決め、統合または役割分担
E:受注したいサービスなのにページがない受け皿の不在検索テーマの有無、書ける中身があるか新規作成の候補。書ける中身がなければ既存ページ内で扱う

Aのページを全面的に書き直すと、機能していた部分まで変わってしまうことがあります。改善は、状態を確認してから範囲を決めます。

既存ページの棚卸しから始めた実務例は「物流会社のSEO支援事例」で扱っています。

自社で確認すること:主要なサービスページをA〜Eのどれに当てはまるか分類してください。分類できない場合は、検索流入と問い合わせ内容のどちらのデータが足りないかを確認します。

物流会社のサービスページでよくある失敗

「柔軟」「高品質」「ワンストップ」だけで終わる

なぜ問題か:どの会社のページでも成立する文章になり、荷主が比較・判断できません。
確認すること:抽象語の直後に、具体的な作業・条件・設備が書かれているか。

受託範囲と対応商材が分からない

なぜ問題か:荷主は自社の案件が対象かどうかを判断できず、問い合わせ前に離れる可能性があります。
確認すること:どこからどこまでを受けるか、どの商材を扱えるかがページ上部で分かるか。

温度帯・拠点・ロットなどの条件が書かれていない

なぜ問題か:食品や化粧品では、条件が最初の足切りになります。条件が不明だと、対応可能な案件も見送られる可能性があります。
確認すること:温度帯、対応エリア、出荷ロット、締め時間の記載があるか。

WMSやシステムを名称だけ書いている

なぜ問題か:荷主が知りたいのは、自社のシステムやカートと連携できるかどうかです。名称だけでは判断できません。
確認すること:連携方式(API、CSVなど)と、受け渡せる情報が書かれているか。

実績が「多数」で終わっている

なぜ問題か:件数の多さは、自社の案件を扱えるかどうかの判断材料になりません。
確認すること:商材、課題、対応内容が、守秘義務の範囲で書かれているか。

写真が素材画像だけ

なぜ問題か:自社の設備・作業が伝わらず、他社との違いが分かりません。
確認すること:自社の倉庫・作業・設備の写真があるか。

FAQが一般論になっている

なぜ問題か:実際の問い合わせで出ない質問を並べても、判断材料が増えません。
確認すること:営業・問い合わせ対応で実際に出ている質問が入っているか。

情報記事の内容をサービスページに詰め込んでいる

なぜ問題か:用語解説や業界動向が長く入ると、対応条件が下へ押し下げられます。
確認すること:委託先を探している荷主が、最初の画面で対応範囲を把握できるか。

中身の差がない似たサービスページを増やしている

なぜ問題か:役割が重複し、どのページが主担当か分からなくなります。
確認すること:それぞれのページに、そのページにしかない情報があるか。

title・H1だけを変えた地域ページを量産している

なぜ問題か:地域名以外の中身が同じであれば、荷主にとってもその地域固有の判断材料がありません。
確認すること:その地域の拠点・設備・配送範囲について、書ける中身があるか。

問い合わせ導線がページ最下部にしかない

なぜ問題か:条件を確認した時点で相談したい荷主が、導線を見つけられない可能性があります。
確認すること:ページ内で、条件の説明を読み終えた位置に相談への導線があるか。

営業資料とサイトの内容が食い違っている

なぜ問題か:商談で説明する内容と差があると、確認の手間が増えます。
確認すること:提案書・倉庫案内の記載と、サービスページの記載が一致しているか。

改善の進め方

進め方の一例です。既存の状況によって順序は変わるため、固定の手順として扱わないでください。

  1. 増やしたい案件を確認する
  2. その案件を受けるサービスページを決める
  3. そのページが受ける検索テーマを整理する
  4. 既存ページの状態をA〜Eで確認する
  5. 荷主がそのサービスで判断する項目を洗い出す
  6. 営業・現場・システム担当から一次情報を集める
  7. ページを改善する(判断材料 → 具体化 → 抽象語の書き換え)
  8. 内部リンクとCTAを見直す
  9. Search Console・GA4・問い合わせ内容で変化を確認する

実際には、4の段階で「同じサービスのページが複数ある」ことが分かり、7より先に統合の判断が必要になる場合があります。

サービスページのチェックリスト

サービスページ単体を見るための短いリストです。点数や合格ラインは設けません。すべてを満たす必要もなく、満たしていない項目が、荷主の判断を妨げていないかを見ます。

  • そのページで受ける案件の種類が1行で言える
  • 何を委託できるか(受託範囲の始点と終点)が分かる
  • 対応商材が分かる
  • 温度帯が分かる(該当するサービスの場合)
  • 対応拠点・エリアが分かる
  • 設備が分かる
  • システム連携の方式が分かる
  • 出荷ロット・締め時間などの条件が分かる、または相談できることが分かる
  • 実績が、商材と対応内容のレベルで書かれている
  • 該当する許認可・認証が分かる(必要なサービスの場合)
  • FAQが実際の質問から作られている
  • 次に確認したいページへの内部リンクがある
  • 何を相談できるか分かるCTAがある
  • 記載内容が営業資料と一致している

サイト全体を対象としたチェックは「物流会社のSEOチェックリスト」で扱っています。ここでは重複させません。

まとめ

物流会社のサービスページSEOは、SEO用の文章を増やす作業ではありません。

荷主が、自社の案件をこの会社に相談できるかを判断できる情報を作ることです。

流れとしては、次のようになります。

検索テーマを決める

そのテーマを受けるサービスページを決める

受託範囲・商材・温度帯・条件を具体的に書く

拠点・設備・実績で裏づける

次に確認したいページと問い合わせへつなぐ

抽象語を全部なくす必要はありません。抽象語のあとに、荷主が確認できる事実を添えることが判断材料になります。

FAQ

Q. 物流会社のサービスページには何を書けばよいですか?

対応業務、対応商材、温度帯、拠点・設備、対応条件、システム連携、実績、料金の考え方、導入の流れなど、荷主が委託可否を判断するための情報を書きます。すべてを載せる必要はなく、そのサービスで判断に必要なものを選びます。

Q. サービスページは何文字くらい必要ですか?

決まった文字数はありません。判断材料が揃っているかで決まります。文章量を増やすために一般的な説明を足すと、対応条件が読みにくくなることがあります。

Q. 対応商材は多く書いた方がよいですか?

実績や対応体制のない商材を、検索需要だけを理由に追加することはおすすめしません。問い合わせが来ても受託できず、断る対応が増えます。

Q. 料金を公開できない場合はどうすればよいですか?

金額を公開できなくても、料金を構成する項目(保管料の算定方法、入出庫料、作業料、配送料など)と、見積に必要な情報を説明できます。

Q. 「柔軟に対応します」といった表現は使ってはいけませんか?

使ってはいけないということではありません。その言葉だけで終わらせず、何に対して柔軟なのか(繁忙期の増員、土曜出荷、小ロット、特殊梱包など)を添えます。

Q. 対応できない条件も書くべきですか?

繰り返し断っている条件については、事前に分かる形で書くと、荷主にとっても自社にとっても確認の手間が減ります。ただし、すべてのNG条件を公開すべきということではなく、公開範囲は事業判断です。

Q. サービスページとブログ記事はどちらを先に作るべきですか?

主要なサービスページの情報が不足している場合は、記事を増やす前に受け皿となるページの改善を優先する候補になります。記事から送客しても、受け皿となるサービスページで判断できなければ、検討が進みにくいためです。ただし、既存サービスページが機能している場合はこの限りではありません。

Q. 順位が上がれば問い合わせは増えますか?

検索順位や検索結果での見え方は、SEO経由の接点を得るための要素の一つです。一方、問い合わせに進むかどうかは、ページ上の判断材料や導線にも左右されます。順位と問い合わせを直結させて評価しない方が、改善点を見つけやすくなります。

物流会社のサービスページ改善をご相談ください

ツリーズコンサルティングでは、物流・倉庫・3PL会社のサービスページについて、受けたい案件からのページ役割の整理、荷主が判断する情報の洗い出し、営業・現場からの一次情報の引き出し、既存ページの統合・役割分担、内部リンクと問い合わせ導線の設計を支援しています。

次のような段階からご相談いただけます。

  • サービスページはあるが、何を書き足せばよいか分からない
  • 「ワンストップ」「柔軟対応」中心の文章から変えたい
  • 似たサービスページが増えており、整理したい
  • 検索流入はあるが、問い合わせに進まない
  • 対応外の問い合わせが多く、受託条件の見せ方を見直したい

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