職種×勤務地の求人ページはどこまで作る?人材サイトSEOの判断方法

「営業職×東京」「営業職×大阪」のように、職種と勤務地を掛け合わせたページは、求人サイトや人材派遣・人材紹介サイトの定番の構成です。ただし、これを全国の都道府県・市区町村×全職種で機械的に作ろうとすると、検索需要のないページが大量に発生し、Googleが重要なページを見つけたり、更新内容を確認したりする効率を悪くする可能性があります。

結論としては、職種×勤務地ページは「作れるだけ作る」のではなく、検索需要とSERP(検索結果の傾向)の違いを基準に、分けるべきところだけを分ける、という考え方で設計します。

なぜこの問題が起きるのか

職種×勤務地の組み合わせは、掛け合わせる粒度を細かくするほど、理屈の上ではページ数を無限に増やせます。しかし、実際に検索されている組み合わせはその一部にとどまります。検索需要のない組み合わせまでページ化すると、内容が薄く似通ったページが量産され、Googleからは重複コンテンツに近い形で扱われるリスクが生じます。

一方で、粒度を粗くしすぎると、本来は検索意図が異なるはずの地域・職種がひとつのページにまとめられてしまい、ユーザーが求める情報にたどり着きにくくなる場合もあります。

判断基準

ページを分けるかまとめるかは、次の観点で確認します。

  • その職種×勤務地の組み合わせに、実際の検索需要(指名検索・複合検索)があるか
  • 実際にその組み合わせで求人が存在する、または存在しうるか
  • 検索結果(SERP)の傾向が、より広い地域・職種のページと明確に異なるか
  • 地域固有の情報(給与相場、主要企業、通勤事情など)を書き分けられるだけの材料があるか

SERPの傾向が広域ページとほぼ同じであれば、無理に細分化する必要性は低くなります。逆にSERPの傾向が明確に異なるのであれば、独立したページとして分ける意味があります。

ケース別対応

  • 検索需要があり、SERPも異なる:都道府県単位・主要都市単位で独立ページを作成
  • 検索需要はあるが、SERPが広域ページとほぼ同じ:無理に細分化せず、より広い地域ページに集約
  • 検索需要がほとんどない組み合わせ:ページ化せず、一覧・検索機能側で対応
  • 求人が一時的に0件になる組み合わせ:前提として、0件時の扱いは別テーマとして判断する(求人0件ページの扱い)

実装時の注意

職種×勤務地ページを設計する際は、内部リンクの流れも合わせて設計します。

上位に「職種ハブ」「地域ハブ」を置き、そこから各組み合わせページへリンクする構造にすると、Googleがサイト構造を理解しやすくなります。

また、独立した地域ページとして残すのであれば、各ページに検索者にとって異なる価値(地域固有の給与相場、主要企業、通勤事情など)を持たせる必要があります。

ほぼ同じ内容しか用意できないページが並んでいる場合は、canonicalで正規化する前に、そもそもページ自体を分ける必要があるかどうかを見直すことを優先してください。

よくある間違い

「営業を強化したいから、とりあえず全都道府県分のページを作る」という進め方は、検索需要やSERPの違いを確認しないまま量産する点でリスクを伴います。実際には、周辺記事やコンテンツを増やすよりも、既存の職種×地域ページ自体の設計を見直すほうが、成果につながるケースもあります。

筆者が担当した専門職に特化した人材派遣会社のケースでは、周辺記事は上位表示されたものの主要な求人キーワードの順位が伸びない、という現象が起きていました。そこで、検索結果の傾向を見直した結果、複数地域の求人ページを主な受け皿として再設計する戦略をとることにしました。

その結果、対象となった地域別の求人キーワードは、圏外から3位まで改善しました。

こうした事例からも、記事を増やすことと、求人ページ自体の設計を見直すことは、別の施策として切り分けて考える必要があるとわかります。

これらの具体的な取り組みの詳細は、専門職人材派遣会社の支援事例のページにまとめているので、こちらも参照下さい。

まとめ

職種×勤務地ページは、検索需要とSERPの違いを基準に、分けるべきところだけを分ける設計が基本になります。全組み合わせを機械的に作るのではなく、既存ページの検索結果の傾向を確認するところから見直すことをおすすめします。

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