記事を書いても順位が上がらない。求職者が欲しい情報にサイトを見直し、主要キーワードで1位に改善した人材SEO事例
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成果サマリー
- 狙っていたキーワード:1位
- サイト全体の応募数:前年同期比 約1.7倍
- 主な改善:地域別の求人一覧、給与・勤務地・勤務時間の明示、応募しやすいページ構成
「記事を書き続けていたのに、なぜ成果が出なかったのか」
「問題は記事数だけではなかった」
「Googleの検索結果と自社サイトを比べたとき、何が違っていたのか」
この事例では、順位改善に至る実際の判断プロセスをそのままお伝えします。
記事を書き続けていたのに、成果が伸びなかった理由
クライアントは、専門職に特化した人材派遣会社です。ご相談をいただいた時点で、すでにブログ記事の投稿は継続して行われていました。担当者の方も真剣に取り組まれており、記事を増やす努力は積み重なっていました。
しかし、一連の記事を確認すると、「どんな求職者が、どんな理由で訪れ、何を知りたくて読むのか」という設計が事前になされていませんでした。
同じ状態は、トップページやサービスページにも現れていました。掲載されていたのは会社側の伝えたい内容が中心で、サイトを訪れる求職者が本当に必要としている情報やフォーマット、適切な分量という視点が抜け落ちていたのです。
「これ以上、何をどう変えればいいのか分からない」と担当者の方も頭を抱えていました。記事制作の努力が成果に結びつかない、当事者にとっては苦しい状況でした。
Googleの検索結果を見て分かったこと
まず行ったのは、狙いたいキーワードで実際に検索し、Googleの検索結果上位にどんなページが並んでいるかを確認することでした。
結果は明白でした。上位を占めていたのは、Indeedのような求人媒体のページです。具体的な募集案件が共通の形式で整理され、主要エリアごとに一覧で並んでいました。求職者がそこで得ていたのは、「案件数の多さ」「比較のしやすさ」「求人をすぐ見つけられること」「応募まで迷わず進めること」でした。
一方、クライアントのサイトには、求職者が求めるそれらの要素がほとんど揃っていませんでした。特に、もっとも重要なトップページに、案件の詳細情報が掲載されていなかったのです。
さらに、求人詳細へのリンク文言が「説明会登録」となっていた点も課題でした。これは「まず仕事内容を説明する場から始める」という会社側の営業手順を反映したものですが、「案件の具体情報を見たい」と移動してきた求職者の目的とはずれてしまいます。
そのリンク先に移動しても、提示されている具体的条件は多くありませんでした。代わりに書かれていたのは、「経験豊富で優しいスタッフが対応します」「この仕事に就くと日常が旅に変わる」といった、案件ごとに繰り返される長い訴求でした。給与情報は記載がなく、勤務地は「日本全国」とだけ書かれ、しかも案件ごとに情報欄が分かれておらず、全案件が一つの説明欄にまとめられている状態でした。Googleの検索結果が示す傾向と、サイトの作りに大きな乖離があったのです。
サイトと求職者のズレ
状況を整理すると、次のようなズレが生じていました。
| 改善前のサイト | 求職者が探していたもの |
|---|---|
| トップページに案件の詳細がない | 具体的な求人案件そのもの |
| 案内が「説明会登録」という、求職者には目的が伝わりにくい表記 | 給与・勤務地・時間などの条件比較 |
| 魅力や理念を語る文章が中心 | 応募まで迷わず進めること |
| 案件ごとの条件分けがない | – |
会社側の伝えたい魅力も重要ですが、それを優先して提示すると「まず条件を知りたい」という求職者の目的とすれ違ってしまいます。このズレが、記事を増やしても成果につながりにくかった大きな要因の一つだと判断しました。
なぜ「記事追加だけ」では足りなかったのか
ここで重要になるのが、「なぜ記事を増やすだけでは不十分なのか」という判断です。
どれだけ記事を書いて流入を増やしても、移動した先のサイト内に求職者が求める案件情報がなければ、求人応募にはつながりません。検索から訪れた求職者も、必要な情報が見つからず、応募まで進めなければ、そのまま離脱してしまいます。
そのため、記事制作だけに全精力を注ぐ方針は避けるべきだと判断しました。記事施策自体は進めつつも、求人の見せ方やページの作り方を見直す作業を同時に進める方針をとりました。
またこの判断には、「発信したい情報ではなく、求職者が探している情報を用意する」という視点を、実際の改善作業を通じて担当者の方に実感していただく目的もありました。
実際に変えたこと:地域別の求人案件一覧ページ
具体的には、クライアントが対応していた主要エリアごとに、求人案件を一覧できるページを新設・修正しました。
主な変更点は次のとおりです。
- 案内の表記を「説明会登録」から「応募できる案件一覧」など、意図が直接伝わる言葉へ変更
- 給与、勤務時間、勤務地などの条件を箇条書きで明確に提示
- 「経験豊富で優しいスタッフが対応します」「この仕事に就くと日常が旅に変わる」といった、各案件で繰り返されていた長い訴求文を削除
長文の削除は特に重要な判断でした。これらの文章は魅力を伝えるための工夫でしたが、案件を比較検討したい求職者にとっては、必要な情報へたどり着く妨げになっていました。求職者に必要だったのは情緒的な説明の量ではなく、判断に使える具体的なデータだったのです。
記事テーマの考え方
記事施策においても、テーマの選び方を切り替えました。
職種名そのものだけでなく、その職種を調べる求職者が次に抱く疑問や周辺の関心ごとまで含めて選定しました。「給料の相場」「未経験での可否」「語学力の必要性」「適性や向いていない人の特徴」「将来のキャリア形成」など、検討の過程で生じる具体的な疑問です。
単にキーワードを網羅するのではなく、「求職者が次に何を知りたくなるか」という視点でテーマを広げていきました。
制作会社・社内担当者と進めた実装
構成案、原稿、タイトル、見出し、内部リンク、URL、表示確認まで、私が具体的な修正内容を設計・指示しました。
進める中で課題となったのは、制作会社との連携です。根拠のない独自のSEO提案が混ざることや、複雑な実装指示への対応が難しい場面がありました。そこで指示の難易度を調整し、同じ目的を達成できる別の実装手順を用意することで対応をスムーズにしました。
また、制作会社経由の作業に時間を要していたため、担当者の方へWordPressの基本操作をお伝えしました。文章やタイトルの修正など、社内で対応できる範囲を広げることで、作業スピードを向上させました。
生成AIの活用方法
生成AIは、主に記事の草稿作成とチェック工程で活用しました。
あらかじめ絞り込んだキーワードをもとに、草稿を出力する流れを作成し、担当者の方が作成しやすい環境を整えました。
草稿作成後の推敲や内容確認は必ず人の手で行い、仕上げの段階で不自然な表現がないかを再度AIでチェックする形をとりました。AIにすべてを任せるのではなく、人間が判断するプロセスの補助ツールとして組み込みました。
順位と応募数の変化
地域別の求人案件一覧ページを公開後、数週間で検索結果の1ページ目に入り、その後さらに順位を上げ、数か月で1位に到達しました。
応募数については、サイト全体で前年同期比約1.7倍に増加しました。
この事例から得た教訓
この施策においてもっとも重要だったのは、以下の点です。
求職者が求める情報を具体化し、ページには必要な情報だけを残して不要な要素を整理すること。
ただし、情報を絞り込むだけでは差別化になりません。自社ならではの強みや他社との違いを端的に伝える必要があります。自社の強みを整理し言葉にする作業は不可欠です。
記事の追加や更新を続けていても成果が伸び悩んでいる場合、記事数以外の部分に原因がないかを確認してみる価値があります。
記事を書いているのに、応募が増えない人材会社へ。
記事を書くことも、リライトを続けることも大切です。
それでも成果が伸びないなら、次に見るべきは「もっと書くこと」ではなく、求職者が欲しい情報にたどり着き、応募できるサイトになっているかです。
ツリーズコンサルティングは、今ある記事やサイトを活かしながら、応募につながる改善を見つけて実行します。